話し方教室「乳幼児は、どうやって言葉を話し始めるか?」

赤ちゃんの言葉とジェスチャーの関連性を研究

サイエンス・デイリーは4月26日、赤ん坊が言葉を話し始める時期に見られる発声行動とジェスチャーの関連性に焦点を当てた研究を紹介した。この研究は言語学分野の学会誌シグノスに掲載された。

人間の言葉やコミュニケーションを研究するにあたって、話された言葉を分析するだけでは科学的な研究はできない。コミュニケーションでは言葉とジェスチャーが欠かせない要素であり、この二つが密接に関連していることを示す研究も近年増えてきている。

この研究ではバスク語を使う家庭に生まれた赤ん坊2人の行動を、生後9ヶ月から13ヶ月までビデオに収録し、発声行動1260を分析した。

生後11ヶ月頃には、発声とジェスチャーが密接に関連

研究によると、赤ちゃんたちは生後約9ヶ月で特徴的な喃語のかわりに音を繰り返す長い音節の発声をするようになり、11ヶ月ころにはもっと複雑な前言語段階に移行した。

このころにはジェスチャーは単独でではなく、発声とともに用いられることが多くなっていた。この研究で発声とジェスチャーの間には生後11ヶ月ですでに密接な関連が発生していたことが判明した。さらに、ジェスチャーは赤ちゃんが親に対して自分が欲しいものを示す内容のものが多かった。

赤ちゃんの発声とジェスチャーはその後の言語習得にも関連がある。このタイプの研究は、特定の言語障害が発生する予測などの方向に発展していく可能性があるという。

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