話し方教室東京 ニュース|チンパンジーのコミュニケーションに関する研究

相手の情報認識を考慮して、コミュニケーションを変化させている可能性

アメリカでテクノロジー関係のニュースを配信するザ・ヴァージは11月15日、チンパンジーのコミュニケーションに関する新しい研究を紹介した。この研究はマックス・プランク進化人類学研究所の研究者によって行われ、サイエンス・アドバンシズで発表された。

チンパンジーのコミュニケーションに関するこれまでの研究では、危険を知った個体が仲間に警告を発し、仲間が安全な場所に避難すると警告をやめるように見えた。つまり相手の情報認識を考慮して、自分の行動を変化させている可能性が高い。

今回の研究ではチンパンジーの警告の声や「休め」の合図の録音を用いた。「休め」の合図を再生したすぐ後で毒蛇を発見した個体は、警告の声やボディランゲージをより多く使い、仲間に危険を知らせた。

人間の言葉の発達前に、複雑なコミュニケーションが出現していた?

人間のコミュニケーションでは、相手がどんな情報を持っているかを考慮に入れる。チンパンジーも同じように、相手の情報に自分の行動を合わせるようだ。また、家族や友達など近い関係の相手には、関係があまり強くない相手と比べて多くの警告を発することも観察された。

この研究は動物のコミュニケーションに対する我々の理解を一歩進めるだけでなく、人間がどう進化してきたかもわずかながら物語っている。関係者によると、人間の言葉が発達する前に、比較的複雑なコミュニケーションが出現していたようだという。

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