最近の小学生が「将来なりたいもの」の筆頭は学者・博士だそうです。いつもならスポーツ選手が1番にきますので、これはノーベル賞の田中さん効果と言ってよいでしょう。

 小学生が職業を選ぶ基準はテレビや身の回りでよく見かけるカッコよさそうな仕事になりますから、まあ無邪気なものです。当然、大人の職業選択は、こんなに安易にはやれません。

 今回は、「仕事で成功したい」方へのアドバイスを述べてみましょう。
 仕事で成功したいのなら、なるべく人生の早い段階で職業を決めて、その仕事に着手することをお勧めします。その理由は2つです。

 一つ目の理由を述べます。仕事で成功するためには、自分の取り組む分野で「プロ中のプロ」になることが欠かせません。それには、どうしても10年単位の時間がかかるものなのです。
 私のささやかな経験と観察を申しあげますと、学校を卒業して、脇目もふらずに全力で10年走って、ようやくプロの末席に付くことが許されます。

 そして、さらに10年突っ走ってプロの中堅です。断トツに頑張った人だけがこの時点でプロのトップ集団の仲間入りができます。いずれにしろ、「プロ中のプロ」になるには、どうしても20年程度の時間はかかります。

 二つ目の理由です。「この仕事が自分の人生をかける仕事だ!」と思った就いてはみたものの、実際やってみると全く向いてなかったこともあるでしょう。そんな時は方向転換を図らざるをえません。もし一つ目の職業への着手が早かった人なら、職業人生の時間が十二分に残っている段階で二つ目の職業に転換できますので、まだまだ新天地での成功は充分可能となります。

 以上2つの理由から、「仕事で成功したい」人の、職業の選択・決定と着手は早い方がよいのです。
 人生は決して長くはありません。ぐずぐずしていると、すぐに歳をとりますよ~。老婆心ながら・・・。
 では、梅雨どきの食中毒なんかに負けずに、次号までどうぞ皆さん元気でお過ごしくださいませ。

(C)酒井美智雄