あがり症克服の話し方教室「人前で話す恐怖に打ち勝つには?」(じっくり教養 話し方教室東京)

人前で話す瞬間、急に心臓がバクバクし、手が震え、頭が真っ白になる——。多くの社会人が悩む「あがり症」は、決して“性格”ではなく“技術の不足”から生まれる現象です。
本学・話し方教室でも、受講者の多くが「会議で発言すると緊張してしまう」「プレゼンの前に不安で眠れない」と訴えています。しかし、正しい話し方の技術向上とメンタルコントロールで、人前で話すのが怖いという悩みは改善できます。
今回は、あがり症克服のシンプルなコツを解説します。
1.緊張を正しく理解し、不安を課題に変換する
身体反応としての“緊張”は当たり前
緊張は「失敗してはいけない」と脳が危険を察知したときに起こる自然な生理反応です。多くの人は緊張そのものを悪と捉えますが、「緊張は正常である」という理解から始めることが大切です。
手の震え、心拍の増加、口の渇きは“体が準備モードに入っているサイン”。緊張を否定するほど不安は増すため、「緊張して当然」と認識を変えることで、恐怖心は大幅に軽減します。
“漠たる不安”を“具体的な課題”へ変換する
あがり症の原因は多くの場合「漠たる不安」です。そこで、その不安を具体化してみることが大切です。たとえば、失敗するのが怖い、覚えた内容を忘れそう、聴衆の視線が怖い、話が下手だと思われるのがいや、などなど。
こうした漠然とした恐怖を具体化することで、対策が打てる課題になります。そして、手を打つことで過剰な緊張も薄れます。
2.工夫とトレーニングで話し方のスキルを磨く
話の構成を工夫してみる
「台本を覚えてそのまま話そうとする」ことは上手くいかないことが多いものです。そこで、わかりやすい構成をつくることにしてみます。たとえば、SDS法(要点→詳細→まとめ) や PREP法(結論→理由→具体例→結論) を活用することも一つの方法です。
構成がわかりやすいと、途中で迷子にならず、その結果、緊張も和らぐ作用があります。
話し方トレーニングを実施する
あがり症克服に効果的な練習法として、録画して客観視するトレーニングがあります。自分の話している様子を客観視することで改善点が見つかります。そして、改善しているうちに自信もついてきます。
3.メンタルコントロール法を身につける
自分なりのルーティンを決める
本番前のルーティンはお勧めです。たとえば、ゆっくり深呼吸を3回する。ステージに立つ前に姿勢を整えるなどです。過去にうまくいったルーティンを行うことで緊張を和らげる効果があります。
ルーティンは脳に安心を与えます。「何度も成功した行動」なら、なおさらです。
完璧を目指す必要はない
「完璧に話さなければいけない」という思い込みがまた緊張を増幅させます。聴衆というものは、「完璧な話」を求めているわけではありません。「伝わる話」を求めているのです。ですから、言い間違えても構いませんし、いったん話を戻しても問題ありません。
完璧主義を捨てると心が軽くなり、その分、あがり症緩和にも寄与します。
話し方教室の視点/酒井学院総長の一言
人前で話す恐怖は、才能ではなく「正しい理解」と「スキルアップ」、そして「メンタルコントロール」で克服できます。
あがり症やスピーチ恐怖症は、一生続くものではありません。体系的な話し方トレーニングと、ちょっとした緊張を味方につけるメンタルコントロール法を実践すれば、あなたの頑固と思えるあがり症・スピーチ恐怖も、いつの間にか消えていきます。
要は、その努力の一歩を踏む出すかどうか、それは、あなた次第ということになります。
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