話し方教室「話材/忘れられない母の言葉」

忘れられない母の言葉

「忘れられない母の言葉」が、5月11日の日経生活モニター会議に出ていた。

・お金は使うと無くなるが、教養は一生無くならない宝物。しっかり勉強しなさい。

・周りが何を言おうと好きに生きなさい。たった一度の人生なのよ。

・見えを張るより、胸を張れ。

・何とかなる。

・子育ては自分育て。そうやって親になるのよ。

母親の「陰膳(かげぜん)」に感謝

子供の頃うるさく感じた言葉も、時が経つにつれ、有難い言葉に変わっていくことがある。母親や、父親の言葉がそうだろう。

私も色々言われていたと思うが、あまりよくは覚えていない。18歳の時に郷里の福岡を離れ、東京で大学生活を送るようになってからは、両親と言葉を交わす機会も少なくなっていったからだ。

でも、大学を卒業して暫く経ってから、妹がこんなことを教えてくれた。

私が大学時代、福岡では、家族の食事の時に、母親が毎日いつも、私の分まで、茶碗にご飯をよそってくれていたことを。私本人は、東京にいるにもかかわらずに。

「陰膳(かげぜん)」という言葉があるのを知ってはいたが、私はとっくに死語だと思っていた。なのに自分の母親が、不肖の息子のために、陰膳をしていてくれたことに、私は、母の深い愛情を感じた。

母は言葉ではなく、行動で愛情を示してくれていたのだ。のんきな息子は、それを知らなかったのだが・・。

親孝行は、いつやるの?今でしょ!

母親はまだ生きていてくれているが、認知症のため、私と意味のあるコミュニケーションはもう取れない。

心身ともに健康なうちに、「感謝の言葉」を何度も述べておくべきだった、と今さらながらに思っている。

「親孝行したい時に親はなし」とは、よく言われることだ。

じゃ、親孝行は、いつやるの?

今でしょ!!

私は若い時から、少し無理をしてでも、しばしば福岡に戻っては、両親との時間を持つようにこれまで努めてきた。そして、これからも、そうしていくつもりだ。両親の残り時間は、あまりないかもしれないが。

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