「なぜ話し方で差がつくのか？人生を変える“伝わる話し方”の身につけ方｜話し方教室直伝」（じっくり教養 話し方教室東京）

「話し方が変われば、人生が変わる」。これは単なる精神論ではありません。同じ仕事をしていても、同じ内容を話していても、結果が大きく分かれることがあります。

ある人は相手の心を動かし、信頼を得てチャンスを掴み、成果を上げていきます。一方で、能力や努力は十分でも、伝え方で誤解され、評価されず、損をしてしまう人も少なくありません。その差を生み出しているのが、まさに「伝わる話し方」です。

ビジネスにおいても、日常生活においても、話し方は信頼と成果、そして人間関係に直結します。今回は、“伝わる話し方”の基本と、その身につけ方について解説します。

1.聞き手視点・結論ファーストで話す

伝わる話し方の根本には、内容の設計と構成があります。多くの人が陥りがちな失敗は、「説明が長く複雑で、結局何が言いたいのか分からない」という話し方です。

聞き手は、結論が見えない話を聞かされ続けると集中力を失い、話が頭に残りません。そこで重要なのが、結論を先に述べるというスタイルです。

結論ファーストで

最初に結論を示し、あとに、その理由や根拠、具体例を述べるだけで、話は驚くほど明確になります。「要するに何を伝えたいのか」を冒頭で提示し、その後に理由や具体例を添えることで、説得力は格段に高まるのです。

これは、会議の報告、提案、プレゼン、さらには日常の会話にも応用でき、聞き手の理解と納得を得やすくするポイントです。

聞き手視点で

また、話す内容を組み立てる際には、常に「相手」を意識することが欠かせません。自分が言いたいことを優先するのではなく、聞き手が知りたい情報、求めている答えから順に伝えることが大切です。

例えば取引先と部下では関心領域も背景も異なり、説明すべきポイントも変わります。聞き手の立場に立った言葉選びと順序の設計こそが、信頼される話し方への第一歩です。

2.非言語コミュニケーションを磨く

内容と構成が整ったとしても、声や表情、話し方のテンポに問題があると、相手には伝わりません。実は、聞き手が受け取る印象の多くは言葉そのものではなく、声や表情といった“非言語情報”に左右されます。

声を調整する

声が小さすぎたり、単調で抑揚がなかったり、早口で息継ぎがない話し方は、それだけで説得力を失わせます。反対に、適度な声量で、重要な箇所では抑揚をつけ、適宜「間」を取ることで、言葉は力を持ち、聞き手の集中を引き寄せることができます。

表情とアイコンタクトを意識する

さらに、表情や視線も大きな役割を果たします。笑顔で話す人、相手の目を見て話す人は、それだけで信頼されます。人は言葉よりも先に、目で見た情報を受け取っています。その時点で、印象を形成しているのです。

そこで、非言語的要素を磨くことで、相手の心に届く話し方ができるようになっていきます。

3.反復練習で“伝わる話し方”を自動化する

わかったから、できるへ

話し方の技術を身につけるためには、知識だけでは不十分です。頭で理解しただけでは、実際の場面で自然に使えるようになりません。スポーツや楽器の習得と同じように、反復して練習・実践することで、無意識レベルでできる状態にする必要があるのです。

いつでもできるへ”自動化”する

そして、無意識レベルでできるようにするためには、人前で実際に話す機会を作り、録音や録画によって自分の話し方のクセを客観的に確認しながら改善していきます。

早口、語尾が弱い、「えーと」「あのー」が多い、表情が固い、抑揚がない──こんな、自分では気づいていない癖を知ることが改善の第一歩となます。そして、練習を重ねていくことで、伝わる話し方へ確実に近づいていきます。

話し方教室の視点／酒井学院総長の一言

話し方を磨くことで起きる変化は、単なる会話力の向上ではありません。会議で発言が通りやすくなる、提案が採用される、営業の成約率が上がる、部下や上司との信頼関係が深まる、人間関係のストレスが減る、自分自身に自信がつく、などなど。

こうした結果を、「伝わる話し方」を手にした人なら実際に経験しています。

幸いなことに話す力は、生まれつきの才能ではありません。トレーニングによって、誰でも後天的に身につけられるスキルです。そこで、あなたがもし、「もっと伝えたい」「もっと評価されたい」「変わりたい」と感じているのなら、話し方を磨くことが最短ルートになります。

話し方が変わると、人生が変わります。これは決して大袈裟なことではありません。

■ 記事関連・話し方講座／あがり症専門 話し方教室・目的別・話し方講座一覧

■ 話し方教養講座提供／©話し方教室の名門・日本コミュニケーション学院(東京)／話し方教室教養講座・スタッフ委員会