「上司を納得させる!上役への提案プレゼンは『簡潔な話し方』が決め手|話し方教室直伝」(じっくり教養 話し方教室東京)


上司や経営層へのプレゼンで最も重視されるのは、「短時間で要点を伝える力」です。どんなに内容が優れていても、説明が長くなると聞き手は途中で集中力を失います。

「上役への提案は“簡潔さ”が命」と言っても過言ではありません。今回は、上司を納得させるための簡潔なプレゼン話法を解説します。

1.結論は一言、理由は簡潔 ― 上司に“全体像”を知らせる

冒頭3秒で結論を述べる

上役は多忙であり、最初の3秒で「この話は何か」が分からなければ興味を失います。最初に「この提案は○○を実現するためのものです」と結論を提示する必要があります。

「なぜそれが必要なのか」を簡潔に

結論のあとに続くのは理由、具体例、そしてまた結論です。例えば理由として、「なぜなら、現状の○○に無駄が生じており、余計なコストが発生しています」。

具体例は長々と説明せず、数字・事実・比較のいずれかで補足すれば十分。上司は「全体像を把握」したいのです。

2.構成をシンプルに ― 細かく正確より”ざっくり分かりやすく”

プレゼンの構成はシンプルに

提案プレゼンでは、シンプルにまとめるべきです。「盛り込みすぎるほど伝わらなくなる」からです。「目的」「現状」「解決策」など、構成をシンプルにすることで聞き手も理解しやすくなります。

わかりやすさを最優先

上司に伝える際、難解な業界用語や略語は避けた方がよいでしょう。「聞き手が知らない言葉」を減らすことが、結果的に“簡潔で伝わる話し方”になるからです。「細かく正確な専門性よりも、分かりやすさを優先する」ことは大切です。

3.時間内に説得する ― 「資料と話し方」で印象強化

1スライド1メッセージ

資料づくりは「一枚に詰め込みすぎない」ことが重要です。ビジネスプレゼン講座では、「1スライド1テーマ」が原則です。
図やグラフを使い、言葉より視覚で理解させることも肝心。これにより上役の理解スピードが格段に向上します。

時間内に説明を終える

上役への提案は、制限時間内に収めること。これは信頼の証です。「10分の持ち時間なら7分で終える」意識が望ましいでしょう。話すテンポも「ゆっくり・間を取る・声を落とす」を意識します。こうすることで、短くても印象に残る説明になります。

話し方教室の視点/酒井学院総長の一言

上役や経営層は、時間を重視します。彼らに響くのは、長い説明ではなく「重点」を明確に伝えるシンプルなプレゼンです。

そして、重点を明確にするためには、話し手自身が、物事の重要度の優先順位をつけられなくてはなりません。つまり判断力を向上させなければならないのです。これには不断の努力しかありません。プレゼンの実力アップの秘訣も、最終的にはそこに行き着くのです。

これはもう、覚悟を決めて頑張るしかありませんね。

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