「上司必見!部下のやる気を引き出す“声かけの基本”|話し方教室直伝のコミュニケーション術」(じっくり教養 話し方教室東京)

ビジネスの現場において、上司の「声かけ」は部下のモチベーションを大きく左右します。信頼関係を築き、やる気を引き出すためには、ただの指示や注意だけでは不十分です。

「上司の一言が部下の成果を変える」のは間違いありません。今回は、上司が実践すべき“声かけの基本”を整理し、部下のやる気を高めるコミュニケーション術を解説します。

1.信頼関係を築く「日常的な声かけ」

部下が安心して働ける職場をつくるには、日常の小さな声かけが不可欠です。

日常の挨拶と雑談を欠かさない

「おはよう」「今日はどう?」といった挨拶は、職場の雰囲気を柔らかくします。さらに、趣味や週末の話題を交える雑談は「自分に関心を持ってもらえている」と感じさせ、信頼関係を深める第一歩になります。

名前を添えて声をかけ承認する

「◯◯さん、この前の資料ありがとう」と名前を添えて声をかけるだけで、承認効果は格段に高まります。“承認の声かけ”はリーダーのコミュニケーションの基本中の基本であり、部下の自己肯定感を高める方法として推奨されています。

2.やる気を引き出す「肯定的な声かけ」

上司の肯定的な一言は、部下のモチベーションを維持・向上させます。

結果だけでなく努力や過程を評価する

「いい結果だったね」だけでなく、「準備に時間をかけていたね」「工夫が伝わったよ」と努力の過程に触れることが重要です。上司に見てもらえている実感は、部下の次の挑戦への活力につながります。

小さな成功を拾って積極的に称える

大きな成果を待たず、「昨日の会議での説明、分かりやすかったよ」と小さな成功を拾ってフィードバックすることが効果的です。日々の肯定的な声かけが、自信とやる気を積み重ねていきます。

3.成長を促す「建設的な声かけ」

上司の役割は部下を育てること。改善点を伝えるときにも“声かけの基本”があります。

否定よりも提案型フィードバックを善しとする

「これはダメ」ではなく、「こうするともっと良くなるよ」と言い換えることが、部下を前向きにします。これは“提案型フィードバック”というもので、部下の成長を支える有効な方法です。

フィードバックのタイミングを逃さない

人前で叱責するのではなく、落ち着いた場で個別に伝えることが信頼関係を守ります。また、改善点はできるだけ早く伝えることが効果的です。時間が経つと記憶が薄れ、修正につながりにくくなります。

話し方教室の視点/酒井学院総長の一言

声かけが難しいという上司は、少なくありません。しかしながら、声かけは、上司にとって重要なコミュニケーションの一つなのです。

そこで、「声かけの基本」を理解して実践してください。挨拶や雑談で信頼を築き、肯定的な言葉でやる気を引き出し、建設的な提案で成長を促す――これらを意識して実施するなら、職場の雰囲気は大きく変わります。

たかが「声かけ」ですが、その上司の一言が、組織全体を前向きに動かす力になります。ゆめゆめ侮ってはなりません。

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