「聞き手を巻き込むプレゼンのコツとは?話し方教室が教える“参加型プレゼンテーション”の技術」(じっくり教養 話し方教室東京)


「プレゼンをしても、聞き手の反応が薄い」「一方的に話して終わってしまう」——こうした悩みは、多くのビジネスパーソンが抱えています。本学でも、プレゼンに関する相談の中で特に多いのがこのテーマです。

実は、成果を出すプレゼンに共通しているのは、流暢さや資料の美しさではなく、聞き手を巻き込む“参加型プレゼンテーション”になっているかどうかなのです。今回は、その具体的な技術を解説してみます。

1.聞き手主体のプレゼン構成にする

参加型プレゼンテーションの出発点は、「自分が話したいこと」ではなく「聞き手が考え、聞きたくなる構成」を設計することです。

冒頭の問いかけで参加スイッチを入れる

プレゼンの冒頭で有効なのが問いかけです。たとえば、「最後まで集中して聞いたプレゼンは、どんなものでしたか?」と投げかけた場合、聞き手は“考える側”になってプレゼンに参加することになります。この問いかけは参加型プレゼンの起点といえます。

最初に“プレゼンで得られる価値”を提示する

聞き手は常に「この話を聞く意味」を探しています。冒頭で結論やメリットを示すことで、聞き手は安心して話に入り込み、主体的に参加しやすくなります。

2.双方向コミュニケーションの空気を作る

参加型プレゼンテーションでは、一方通行の説明を避け、双方向の空気を作ることが不可欠です。

間と視線で“関わり”を育む

話し手が一方的に話し続けるだけでは、聞き手は置いていかれます。そこで、あえて間を取り視線を向けることで、「今、聞き手がどう受け取っているか」を確認する姿勢が伝わり、会場の集中力が高まります。

小さな参加を積み重ねる

「心の中で当てはまるかとうかを考えてみてください」「経験がある方は少しうなずいてください」と言って行動を求めた場合、聞き手の心理的ハードルは下がります。こうした小さな参加の積み重ねが、巻き込むプレゼンを成立させるのです。

3.感情訴求で共感を生み参加意識を高める

参加型プレゼンテーションでは、感情への訴求で共感を呼び起こすことが重要です。共感によって参加意識が格段に高まるからです。

体験談で感情に訴求する

話し手の等身大の体験談は聞き手の共感を生みます。さらに、成功例より失敗談の方が聞き手を引き込むことができます。共感が生まれれば、プレゼンへの参加意欲は自然と高まります。

聞き手の”現場”に結びつける

「皆さんの職場でも同じような場面はないでしょうか」と問いかけることで、話は一気に“自分ごと”になります。これこそ、聞き手を巻き込む参加型プレゼンのキラーフレーズです。

話し方教室の視点/学院創業者・酒井学院総長の一言

聞き手を巻き込むプレゼンテーションをするためには、話し方を磨くこと以上に、参加型プレゼンテーションを設計する視点を持つことが重要になります。

つまり、プレゼン構成、双方向性、共感獲得を意識することで、プレゼンは一方的な説明から、聞き手と共に作る場へと変わるのです。

まずは、上記のポイントを実践してください。そして改善点を見つけて修正していってください。この繰り返しで、あなたのプレゼンも確実に反応のあるものになるはずです。

■ 記事関連・話し方講座/実戦20分プレゼンテーション能力開発コーチング

■ 話し方教養講座提供/©話し方教室の名門・日本コミュニケーション学院(東京)/話し方教室教養講座・スタッフ委員会