話し方教室「部下とのコミュニケーション・叱り方のコツ」

上司が部下を叱る目的と、叱り方

職場の人間関係がもとで、心の病になる人が増えている。それと同時に、部下の叱り方に悩む上司も増えているようだ。市中には、「叱り方」講座まであるという。

そこで、私なりに叱り方のコツを述べてみよう。

その前に、まず、「叱る」目的を確認したい。なぜなら、目的あっての方法だからだ。

目的は、端的に言うと、「相手に改善を促し、成長を期する」こと。決して、叱る側のストレス解消ではない事を忘れないでもらいたい。

さて、その上で、叱り方(方法)のポイントを3つ述べよう。

叱るは理性で

頭がカッカしている時は、叱らないこと。怒りにまかせて、余計なことまで言ってしまうから。

叱られる側は、自分に非があれば、素直に認め改善するものだ。なのに、関係のないことまで持ち出されて叱られたとしたら逆効果になる。ヘソを曲げる程度ですめばいいが、根に持たれたら始末に負えない。

叱る目的は、改善を促し、成長を期すること。改善と成長に繋がらないのでは、叱る意味がない。

だから、叱るは理性をもって行うことが肝心。ちなみに、「怒る」は感情のなせるわざ。これは、いただけない。

「事」を叱れ、「人」を叱るな

お前はダメだ!ではいけないのだ。お前のやった○○はダメだ!と、言うのが正しい。

私は20代前半に、上司から叱られたことがある。何を叱られたかはよく覚えていないのだが、当時上司は私にこう言った。「酒井君、君ともあろうものが、○○ではだめじゃないか!」と。

間違った「行為(事)」を指摘され、叱られはした。でも、「私自身(人)」を否定されたわけではないので、私は傷つかなかった。こういう叱り方をしてほしいものだ。

叱るはTPOをわきまえて

TPOとは、時間・タイミング、場所、場面のことだ。

基本的には、間違った行為が行われたら、即、その場で叱るのが正しい。でも、それが聴衆の面前ではいけないのだ。

叱るは基本、マンツーマンでやる。誰しもプライドがある。格好悪い姿を他人に見られるのは恥なのだ。

最近の若者(ゆとり世代)は、ヤワで打たれ弱いと言われているが、彼らを必要以上に恐れることはないと思っている。

ただ、上記の目的理解と、3つのポイントを踏まえた上で、叱って欲しい。そうすれば、大した問題は起きないはずだ。

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