話し方教室東京 教養講座-仮想患者で、医学生のコミュニケーションスキルは向上する?

医学生のコミュニケーション向上を図る仮想患者とは

2023年11月22日、BMCメディカルエデュケーションでは、「仮想患者」の開発を目的に行った研究について発表した。「仮想患者」は、医学生のコミュニケーションスキル向上を図るトレーニングツールとして使われる。

研究は、各分野の専門家と医学生213名で構成され、グループによる実験が行われた。

そこではニーズの分析を行った上でバーチャルの中で実験シナリオの構築を行い、仮想的にデザインされた患者に対応し、そのときのコミュニケーションスキルの評価を行うというものだ。

仮想患者への対応実践の結果、飛躍的にコミュニケーションスキルが向上

まずは15人の学生を対象に仮想患者への対応を実践した。最初の面接時の平均スコアは36.74であった。残りの198人にも行い、最終的には、平均スコアは74.2に向上した。

また繰り返し練習した学生26名は、はじめの練習よりも面接時の評価はさらに約17%向上し、89.2まで上昇している。

病歴聴取や臨床推論スキル向上に役立つ可能性も

研究の結果から、仮想患者を活用したトレーニングの有効性が明らかになった。これらの実験から得られたデータは、蓄積してアプリケーションの開発に用いられる。

研究チームは、健康科学の分野で症状を特定するために最も重要とも言える病歴聴取、または分析を行う臨床推論といったスキルの開発、向上に役立つ可能性があるとしている。

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