話し方教室東京 教養講座-話の内容や文章など聴覚情報を理解する脳の働きとは?

失読症の脳では、連続的に変化する音声を識別できない

ヘルシンキ大学(フィンランド)の研究チームは、「サイエンティフィック・レポーツ」にて、成人の失読症(ディスレクシア)患者にとって、連続的に変化する自然音声の音素識別は困難であると発表した。

失読症(ディスレクシ)では、音素(一つの言語において言葉の意味の区別を表すうえで用いられる単位)の処理に困難が生じるといわれる。

音素識別とは、一言語の話者が認識している言語音である。自然音声では音の変化が続き、前後の文脈や話者のアイデンティティ(独自性)によって音素は異なって聞こえる。それゆえ、話の内容や文章など聴覚情報を理解するには、音素を正確に検知する必要がある。

流れるような会話・発話に音の変化が伴う場合、問題発生

研究チームは、失読症患者18人と平均的な(普通の)成人20人を対象に脳波検査(EEG)を行い、神経活動を記録した。

発話者はフィンランド語で音の高さを変えながら流れるように話し、被験者は聞き手となり、視覚的・聴覚的な刺激のない、全神経を耳に集中できる環境下にて話を聞いた。言語音・音声の変化を認めた際にボタンを押して知らせた。

失読症の成人と平均的な成人において、聴覚誘発電位(聴性誘発電位:音刺激を与えて頭皮上・鼓室・外耳道などから記録される誘発電位)は異なり、失読症の脳では音の変化を正しく検知できなかった。

特に、失読症である被験者は、流れるように聞こえる会話・発話に音の変化が伴う場合、問題が生じることが認められた。一方、音の変化がない場合、失読症と平均的な聞き手において、音声処理に相違はなかった。

失読症の神経メカニズム理解で文字を読みづらい子供を支援できる

研究チームは、失読症の神経メカニズムに対する理解により、言語発達段階にあり、文字が読みづらい子供におけるリハビリテーションの対象および計画を支援できると考える。

また、早期療育は、将来的に抱える可能性のある困難を軽減する効果がある。

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