「感情的にならない夫婦の話し合いのコツ|話し方教室が教える“気持ちが伝わる対話術”」(じっくり教養 話し方教室東京)


夫婦の関係において、意見が食い違うことはごく自然なことです。しかし、多くの夫婦が悩むのは「話し合いが、いつの間にかケンカになる」という点です。

相手の言葉にカッとなったり、「どうして分かってくれないの?」という思いが強くなると、話し合いは建設的な方向から外れ、感情のぶつけ合いになってしまいます。

今回は、どうすれば冷静に話し合い、互いにストレスをためずに関係を深めることができるのか、その実践的なポイントを解説します。

1.相手の感情を受け止め共感する

夫婦の話し合いがうまくいかない最大の理由は、**「相手の話を聞く前に、自分の主張を通そうとする」**ことです。まずは、相手が感じていることを“受け取る姿勢”を整えることが大切です。

まずは相手の気持ちを受け止める

相手が話し始めた瞬間に、「いや、それは違う」「でも、あなたも…」と反論したくなるかもしれません。しかし、否定は相手の心を閉ざします。

最初に行うべきは、「そう感じたんだね」「話してくれてありがとう」と、気持ちをそのまま受け止めることです。これだけで相手は「わかってもらえた」と感じ、その場が落ち着きます。

感情に寄り添い共感する

そして、「理解する」よりも大切なことがあります。それは「共感する」ことです。例えば、「忙しい中で頑張っていたのに、そう言われてつらかったんだね」と、相手の感情に具体的に触れることで、関係性はやわらぎます。

2.未来志向でアイメッセージで伝える

話し合いが感情的になると、話題が飛び火し「過去の不満まで総動員」されがちです。これを防ぐには、未来志向で会話をすることです。

未来志向で伝える

「家事をやらない人ね」ではなく、「洗濯物を干す時は、これからは一緒に干したいな」と未来志向の行動レベルで伝えることがポイントです。

抽象的な言葉は誤解を生みやすいですが、期待を行動レベルで伝えれば相手はよく理解するものです。

“私”を主語にして伝える

また、いわゆる 「I(アイ)メッセージ」 の使用は大切です。たとえば、「あなたは冷たい」ではなく、「帰宅したときに挨拶がなかったから、私は寂しく感じた」と自分の気持ちとして伝えることです。

そうすることで、相手を責めずに思いを届けることが可能になります。

3.話し合いの“ルール”を決めておく

そもそも夫婦の話し合いは、感情の影響を受けやすいものです。そのため、ルールをつくることは非常に効果的です。

話し合いの時間と場所を決める

疲れているときや、時間に追われている時に話し合うと、感情は乱れます。そこで、「この件は、明日の夕食後10分だけ話そう」など、**あらかじめ“話す時間を設定”**することで冷静さを保てます。

話し合いを“中断する合図”を決めておく

話し合いが熱くなり始めたら、「いったん休憩」と言える合図を共有しておきます。数分間の休憩が、感情の暴走を止め、再開後は落ち着いて話すことができます。

話し方教室の視点/酒井学院総長の一言

夫婦関係は「気持ちが通じるかどうか」で大きく変わります。話し合いは、感情をぶつけるのではなく、言葉を通して気持ちを丁寧に届けることがカギです。そうすることで、互いの理解が深まり、安心できる関係が育まれていきます。

「話し合いはケンカの原因」づくりではないのです。**「夫婦の絆を深める時間」**です。まずは、それを認識してください。そして、今日からまた、さらに幸せな夫婦関係を築いていって欲しいと思っています。

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