「聞き手を惹きつける!話し方教室が教えるプレゼンのオープニング成功術」(じっくり教養 話し方教室東京)
プレゼンテーションの成否は、冒頭の数十秒で決まるといわれます。なぜなら、聞き手はオープニングで「この話を聞く価値があるか」を瞬時に判断するからです。
どれほど内容が充実していても、最初の印象が弱ければ、聞き手の集中力や期待感は下がってしまいます。今回は、プレゼンの冒頭で効果的に心をつかむコツを具体的に解説します。
1. 「自己紹介」で期待感と信頼感を獲得する
プレゼン冒頭で欠かせないのが「自己紹介」です。ここを形式的な挨拶で終わらせず、聞き手の信頼を得る時間に変えることが、オープニング成功の第一歩です。
自己紹介では提供できる価値を伝える
自己紹介は、経歴を長々と並べるのではなく、「誰に」「どんな価値を提供できるのか」を明確に示すことが重要です。たとえば「私は営業現場で300社以上にプレゼンを行い、この半年の成約率は75%を超えています」と一文添えれば、専門性と信頼感を同時に伝えられます。
明るい声と表情を意識する
また冒頭での「声の出し方」は大切です。緊張で声が小さくなると、聞き手に「自信がなさそう」と受け取られてしまいます。
冒頭は一段高めの声で、明るい表情を意識することが大切です。声のトーンと表情は、聞き手を安心させ、これからのプレゼンへの期待感を高める要素になります。
2. 聞き手を惹きつける「つかみ」を意識する
優れたプレゼンターは、冒頭で聞き手の注意を一気に集める「つかみ」を意識しています。スピーチの研究でも「驚き」「共感」「問題提起」がオープニング成功術の王道とされています。
数字や事例でインパクトを演出
たとえば、「世界の約70%の人達が人前で話すことに苦手意識を持っています」といった統計データを示すことで、多くの人が「自分もそうだ」と共感し、関心を持ちやすくなります。数字には説得力があり、聞き手を一瞬で引き込む力があるのです。
ストーリーで共感を呼ぶ
聞き手が感情的に動かされるのは「物語」と言われています。たとえば「私も以前は声が震えるほどのあがり症で、大勢の聴衆の前では冒頭で言葉が出なくなったこともあります。しかし、ある練習法を続けた結果、いまでは千人の聴衆の前でも、あがらずに、楽しく話ができるようになりました」といった体験談は、聞き手に「この人の話をもっと聞きたい」と思わせます。
3. プレゼンの全体像とゴールを提示する
オープニングで最後に必要なのが「これから何を話すのか」を明確に示すロードマップです。聞き手は話の全体像が見えることで安心し、最後まで集中しやすくなります。
プレゼンの全体像を伝える
「今日は3つのポイントをお話しします。第一に~。第二に~。そして第三に~です」といった形で、最初に全体像を伝えることが重要です。そうすることで、聞き手は「理解しやすそうだ」と安心して耳を傾けることができます。
プレゼンのゴールを提示する
ロードマップとともに「今日の話を聞けば、皆さんの次のプレゼンの場面で、自信を持ってオープニングを成功させられるようになります」といったゴールを提示すると、聞き手は最後まで集中しやすくなります。
プレゼンの目的意識を明確にすることが、聞き手を惹きつけ続ける力につながるのです。
話し方教室の視点/酒井学院総長の一言
プレゼンで聞き手を惹きつけるためには、冒頭で「信頼感」「関心」「安心感」の3つを与えることが不可欠になります。
第一印象で信頼を築き、つかみで関心を引きつけ、ロードマップで安心感を与える。この3ステップを意識するだけで、聞き手は自然と話に引き込まれていきます。
要は意識的な練習と実践が肝要です。上記のポイントを意識して練習を重ねてください。そうすれば、誰もが、聞き手を惹きつけるオープニングの成功術を身につけることができるはずです。
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