「会議で自分の意見をわかりやすく伝える方法|話し方教室が教える”発言力”の基本」(話し方・あがり症克服 教養講座)

「意見はあるのに、会議でうまく言葉にできない」「話し始めると長くなり、結局何を言いたいのか分からなくなる」。
会議で必要なのは、流ちょうに話すことだけではありません。議題に沿って考えを整理し、参加者が判断できる材料を伝えることが大切です。
発言力とは、自分の意見や疑問を明確にし、対話を通じて議論に貢献する力です。本学・話し方教室では論理、傾聴、質問、意見を磨いて、ビジネスコミュニケーション力を高めています。
今回は、意見・発言の基本を解説します。
1.アジェンダに沿って準備をし、そして発言する
準備では、会議の目的・議題を確認し意見をまとめる
会議前にアジェンダを読み、「今日は何を決めるのか」を確認します。情報共有の場か、案を比較して選ぶ場かによって、必要な発言は変わります。
次に、伝えたいことを一文にします。「私は試行期間を設ける案に賛成です」「運用担当について確認したい」のように、意見か質問かを明確にしてください。あくまでも、アジェンダに沿った情報を選び準備します。
発言では、結論・理由・具体例の順で端的に話す
発言では、まず「私は一部の部署で試すことを提案します」と結論を示します。その後で、「全社導入の前に、現場の負担を確かめたいからです」と理由を添えます。最後に、対象部署や試行期間などの具体例を伝えれば、検討すべき内容が見えてきます。
結論・理由・具体例の話し方は、意見の組み立てに役立ちます。ただし、確認質問にまで型を当てはめる必要はありません。また、一回の発言では一つの論点を扱い、詳しい説明は求められたときに補足します。「それ」「あれ」を多用せず、対象の名称を言うことも、誤解を防ぐ基本です。
2.傾聴・質問で相手を理解し、反対なら代替案を示す
相づちと要約で相手を理解し質問で認識をそろえる
自分の発言ばかり考えていると、説明を聞き逃します。相手の話を遮らず、うなずきや相づちを返す傾聴を意識してください。相手の意見を踏まえた発言が、議論に役立ちます。
分からない点は、「費用を抑えることが優先、という理解で合っていますか」と要約して確認します。「その案の対象は全社員でしょうか」と条件を聞く質問も有効です。質問は認識をそろえるために使います。もし自信がないときは、確認したい点を一つ示すことでも貢献できます。
事実と意見を分ける・反対意見には理由と代替案を
「この方法は非効率です」だけでは、参加者は判断できません。「先月は確認作業に1件当たり平均10分かかりました」と確認済みの事実を示し、「入力項目を減らす余地があると考えます」と自分の意見を分けます。数字には対象期間や条件を添え、推測を実績として話さないようにします。
反対するときは、相手の狙いを確かめてから懸念を具体化します。「納期を短くする目的は理解しました。ただ、確認担当が不在の日があります。担当を二人体制にする案はいかがでしょうか」と伝えます。代替案がなくても、懸念は共有できます。人格や能力を評価するのではなく、案の条件を検討することです。
3.発言のタイミング・非言語コミュニケーションに注意する
声量・滑舌・視線・表情など非言語表現に注意する
意見が整理されていても、声が小さすぎたり早口だったりすると、聞き手が内容を追いにくくなります。参加者に届く声量で、数字や語尾まで明瞭に発音します。重要な結論の後には間を取り、反応を見ます。
姿勢、視線、表情などの非言語コミュニケーションにも注意してください。資料だけを見続けず、顔を上げて話します。オンライン会議では、事前にマイクの音量を確かめ、発言したいときは挙手マークなど、その場のルールを決めます。発言が重なったら、司会者に順番を調整してもらいます。
発言はタイミングも大切・議論の整理だけでも貢献できる
会議では、話す内容に加えて、発言するタイミングも重要です。相手の話を最後まで聞き、一区切りついたところで「関連して、一点補足してもよろしいでしょうか」と切り出します。すでに出た意見と自分の考えのつながりを示すと、参加者も発言の意図を理解しやすくなります。
新しい提案が浮かばなくても、議論を整理する発言はできます。「ここまでの論点は、費用と導入時期の二点ですね」と要約したり、「判断するために、追加で必要な情報はありますか」と尋ねたりします。発言回数を増やすことよりも、参加者の理解をそろえ、次の検討につなげることを意識することです。
話し方教室・専門家の視点/酒井学院長の一言
会議で自分の意見をわかりやすく伝える基本は、目的に沿って準備し、本番では結論と根拠を示し、そして相手の話を聞いて対話することです。
会議に貢献するために、まず、次の会議では、伝えたい意見を一文にまとめてから参加してください。短い発言と振り返りを積み重ねることで、信頼される発言力が身についていきます。
日本コミュニケーション学院 創設者・学院総長 酒井美智雄
■ 記事関連・話し方講座/あがり症克服専門 話し方教室・目的別・話し方講座一覧
■ 話し方教養講座提供/©話し方教室の名門・日本コミュニケーション学院(東京)


