話し方教室「名前を知っていることが、お互いの協力を促進する」

人間が「協力」行動を取る、その進化の過程は未解明

北海道大学は4月19日、社会的ジレンマ実験において、匿名よりも非匿名の方がお互いの協力を促進することを発見したという研究成果を発表した。

今回の研究を行ったのは、同大学電子科学研究所のマルコ・ユスップ助教らのグループ。

日常生活にはお互いの協力が不可欠だ。しかし、ダーウィンの「自然選択説」によれば、利己的な行動が有利に働くことが多く、人間が進化の過程でどのようにして協力的な行動を獲得してきたのかについては、十分に解明されていない。

お互いの名前がわかる条件下では「協力」関係が確立

同研究グループは、ペアを組んだ実験参加者が、相手に対し「協力」、「裏切り」、「罰」の3つの選択しに直面する実験を実施。

このように、参加者が自己利益(利己主義)と共通利益(利他主義)のどちらかの選択を迫られ、両者の選択結果に応じた報酬を与えられる実験を「社会的ジレンマ実験」という。

この実験を繰り返し行った結果、参加者が非匿名化され、お互いの名前がわかる条件下では、「協力」関係が確立し、それが維持される確率が高いことが明らかになった。

社会的ジレンマに直面した際の意思決定は合理性だけが拠り所ではない

実験では、非匿名条件下であっても、相手を知らないふりをして「裏切り」を選択し続ける方が本来有利であるにもかかわらず、実際には協力行動が促進され、結果として成功につながっていた。

このことは、社会的ジレンマに直面したときの意思決定が、合理性だけでなくバイアスによって影響を受けることを示唆している。

研究グループは、今後、国際的な意思決定の場において、目標とする合意に到達するために、同研究の進展が役立つことが期待されるとしている。

同研究の詳細は3月29日、国際的な学術雑誌「サイエンス・アドバンス」に掲載された。

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