話し方教室コラム-話し手が初めの母音を強調することで、聞き手には音節として理解しやすくなる

脳の発話を理解するるメカニズムとは

カリフォルニア大学の研究者らは、「サイエンス・アドバンス」にて、文章を聞いた際、脳は、母音の声量によって言語音の流れから連続する音節へと自動的に変換すると発表した。

言語音は、母音の始まりに母音の声量が急激に上がるタイミングに音節として認識される。カリフォルニア大学サンフランシスコ校の博士研究員であるユリア・オガニアン氏は、基本的に、脳がこのタイミングを聞いており、発声するたびに反応していると説明する。

脳が言語音から音節を把握するには、発声の声量がカギ

今回の研究に先立ち、研究チームは、脳が言語音のなかにある特定の変化を認識するため、定期的に言語音をサンプリングしていると推測した。これまで、脳は持続的に言語音から音節を特定するといわれてきた。

仮説に基づき、脳外科手術を受ける患者を対象に、上側頭回(ヒト脳の側頭葉にある脳回(2あるいは3つ)のうちの1つ)に着目した実験を行った。会話を理解するうえで、上側頭回は非常に重要である。被験者にリラックスした状態で文章を聞かせたところ、脳が言語音から音節を認知するには声量が重要であることが認められた。

また、脳が発話を解読するメカニズムを模倣するコンピューターモデルを用いたところ、音節に関連付けられた声量の急激な増加を検出し、発話における音の流れを効率的に処理した。

つまり、話し手は初めの母音を強調し、抑揚をつけて話すことにより、聞き手は言語音を音節として理解できる。

話し方教室の名門・日本コミュニケーション学院東京/発声発音/話し方コラム・スタッフ委員会