話し方教室「話材/親孝行について」

普通の人の親孝行

一般に「親孝行」で、多くの人達がやっていることは「両親を連れての旅行」のようだ。確かに、親は喜ぶことだろう。でも、これだと「何年かに1回だけの親孝行」になるのではなかろうか。

私自身の親孝行は、実家が福岡で離れているので、なるべく頻繁に親に顔を見せることに決めている。そして、それを20年以上続けてきている。

自慢するわけではないが、実家が福岡なら、年にせいぜい1~2回の里帰りが普通。私の知人には、もう何年も実家のある九州に戻っていない者もいるくらいだ。

親孝行したい時に親は無し

それで、私の場合はと言えば、少なくとも2ヵ月に1回は時間を作って、福岡に帰っている。なぜかと言うと、「親孝行したい時に、親は無し」という言葉が、子供の頃から気になっていたからだ。

だから、親が元気なうちから、しばしば帰ろうと、私はある時決めたのだ。親にとっては、自分の子供や孫の元気な姿を見るのが1番嬉しいに違いないから。

でも、実家に帰って、何か特別なことをするわけではない。ただ一緒に、顔を見て、話しながら食事をする。天気がよければ、話しながら散歩をする。その程度のことだ。でも、それが嬉しいのだ。

親は居てくれるだけで有難い

私の場合は、まだ両親が居てくれるので、大変ありがたい。そう言えば、高校の頃、当時の古文の先生(男性)がこう言っていた。「諸君、親というのはねぇ、居てくれるだけで、有難いものなんだよ!」。

当時、先生は60歳近く。そして、そのお母さんが、90歳で健在だった。その言葉を聞いた時、生意気盛りの高校生である私は、「ふ~ん」と思っただけ。

でも、私も人生の折り返し点を過ぎた今、その時の先生の気持ちが、よくわかる。そうです!皆さん!「親は、居てくれるだけで、有難い」のですよ。

だから、元気なうちに、頻繁に、顔を出してあげて下さいな。顔を見て、話しながら、一緒に食事をする。ただそれだけでいいのです。思うに、これ以上のコミュニケーションなどないのですから。

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