話し方教室(東京)「朝礼スピーチの話材/成長著しい中国の光と影」

中国の大気汚染は、PM2.5だけじゃない

GWの休暇を利用して、4日間北京に行って来た。ずっと天気に恵まれてよい旅行だった。北京には、もう5回以上は訪れている。

ご存じの通り、空気は甚だ汚れている。自動車は物凄い量が走っているが、どの車も、しっかり空気の影響で汚れている。たぶん洗車をしても、またすぐに汚くなるから、洗車もしていないのだろう。

この時期、問題はPM2.5だけではない。タンポポの綿毛のようなものが、あまりにも沢山飛んでいるのだ。どこから、こんなに多量のタンポポが飛んで来るんだろうと思ったので、現地の人に聞いてみた。

すると、それは「柳の種子」とのこと。なるほど、中国には、山水画に出てくる柳の木が、確かに至る所に沢山植わっている。その種子の膨大な量が空気中を漂っていたのだ。これも一種の公害といってよいだろう。

中国の活気と経済力

中国に来るといつも思うことがある。それは、活気があることだ。

もともと人の数が多いし、彼らの声がやたら大きい。そして、それだけでなく外国人の数もまた多い。飲食店は、上等な高額なところも、いつも現地の人や外国人で賑わっている。

今回は、北京のコンサートホールでクラッシック音楽の演奏を聴いてきた。夜7時半から2時間の演奏会だ。お客には外国人と思しき人達は、殆んどいなくて、現地の親子連れが多かった。

その会場の駐車場には、高級車がずらりと並んでいる。たぶん現地の経済力の高い人達がお客さんなのだろう。

確かに、中国人のお金持ちも随分増えた。人口が多いだけに、高額所得者の人数も、日本人よりすでに多いのだ。

中国の物乞い

一方で、物乞いも何人も見かけた。繁華街の通行人の多いところや、地下鉄駅構内で見かけた。

びっくりしたのは、地下鉄の電車の中で、大音量の音楽を流して近づいてくる人がいたので、何だろう?と振り向くと、老人が物乞いをしているのだった。

彼は、たぶん恵んでもらったのであろう1元札(最近の市中の交換レートで18円程度)を何枚か握り締めたまま、大音量の音楽で乗客の気を引きながら、混んだ車中を物乞いをしながら歩いていたのだ。

それにしても、電車の中で堂々と物乞いできる人がいるとは、私には驚きだった。

中国は、光の部分も、影の部分も、途方もなく大きい

私は海外旅行をすると、観光客が行かないところによく出向く。その国の実態がよくわかるから興味深いのだ。

今回の旅行でも、そうすることで成長著しい中国の光の部分と影の部分を見てきたわけだ。こういう経験が多いと、人とは違う話ができるようになるからおもしろい。

また、テレビ、新聞、週刊誌など、マスコミが報道する情報が正しい情報であるかどうかの判断もできるようになる。さらには、自分のその時々の意思決定を正しいものに導くことができるのだ。

中国の潜在力や光の部分は、途方もなく大きいが、影の部分もまた途方もなく大きい。それを実感したGW休暇であった。

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