話し方教室「終末医療の決定でも、コミュニケーション不足が問題に」

終末医療決定の問題/患者と代理人の意思疎通が足りない

人生最後の医療に関しては、事前に肉親などの代理人を交えて計画するのが理想的だ。サイク・セントラルは3月21日、イェール大学の研究チームによって行われた、終末医療決定の実際に関する研究を紹介した。

研究では55歳以上の退役軍人350人と、その代理人にインタビューを行った。

退役軍人が代理人に終末医療に関する選択を伝えていないということで、40%強のペアの意見が一致した。しかし、両者の間で話し合いが行われたかどうかに関する意見の食い違いも多かった。

わずか20%の代理人が、生命維持処置に関する患者の好みを正しく予測することができた。正確な予測の割合は、話し合いがあったかどうかで意見が一致している場合でも、わずかに良かっただけだった。

意思疎通や重要事項の「話し合い」の有る無しを確認の要あり

研究の結果は、代理人がもっと終末医療の計画に積極的に関与するべきであることを示している。

また、話し合いには患者と代理人の間で意思疎通があり、患者にとって重要なことを話し合っていることを確認する手段が必要だ、と考えられる。

そのためには臨床経験のある第三者を交えるか、インターネットなどで得られるツールを利用するのが有効だろうという。

関係者は引き続き、ツールの使用がどの程度有効かなどを調べていく方針だ。

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