話し方教室東京 コラム|職場のコミュニケーションを低下させる最近のオフィスとは?

オフィス環境とコミュニケーション

べネフィっツ・プロは7月9日、開放的なオフィスが従業員同士のコミュニケーションを低下させるという調査について掲載。視覚的にも多くの情報が入りすぎるようだ。

オープン・オフィスで対面コミュニケーションが低下

ハーバード大学教授らが発表した論文によると、現代のオープン・オフィス・アーキテクチャーは、対面でのコミュニケーションを低下させ、メールなどの通信手段を増加させる傾向にあると述べている。

研究ではオープンオフィスに移行するある2つの企業を調査。

従業員にセンサをつけてデータを記録したところ、1つ目の会社では、従業員らはそれまで1日に5.8時間対面で話していたのが、オープンオフィスになってからは1.7時間に減少したという。そしてメールは56%増加、インスタントメッセージも67%増加する結果となった。

またもう一つの会社でも、それぞれが2メートル離れた個室からオープンオフィスへ、6~8メートル間隔でデスクを設置。すると対面コミュニケーションが67%減少、メールの量が増えたという。

これには同僚が仕事をしたり歩いたりする視覚的な情報が多く入ってしまうことが理由に挙げられている。集中しにくい、忙しい人の邪魔をしたくないなど、無意識のうちに人との接触を避けてしまうからだと結論づけている。

調査では、オフィスを変えることは困難だが、生産性向上のためにどのオフィス空間が適切かテストを行うことをすすめている。

話し方教室の視点「オフィス環境と対面コミュニケーションの関係性」

記事は、開放的なオフィスが従業員同士のコミュニケーションを低下させるという調査について掲載。視覚的にも多くの情報が入りすぎるのが要因と結論づけている。

一般的なイメージでは、「オフィスが広く、開放的になれば、そこで働く人の気分も開放的になりコミュニケーションも以前より弾む」と思えるのだが、実態はそうだはなかったようだ。

調査結果は、対面コミュニケーションが減り、そのかわりメールなどでのコミュニケーションが増えた、という。

ここで得られた教訓は、広いオフィスの環境を変える時は、一気に、全面的に変えるのではなく、まずは、その広いオフィスの一部だけを変えて実験してみることが大事である、ということになるだろう。

■ 記事関連・話し方講座/仕事で必須の2大コミュニケーション能力開発・話し方教室

■ 話し方コラム提供/©話し方教室の名門・日本コミュニケーション学院(東京)/話し方コラム・スタッフ委員会