「メンバーを動かす!話し方教室直伝・チームの方向性を示すプレゼンテーションのコツ」(1分間 話し方教室東京)
「どこに向かうのかがわからないチームは、力を発揮できない」。これは多くのリーダーや管理職が痛感していることでしょう。
目指すゴールが曖昧なままでは、メンバーの行動はバラバラになり、モチベーションも下がります。逆に、チームの「方向性」を的確にプレゼンテーションで伝えられるリーダーは、自然と信頼を集め、行動と成果につなげることができます。
その鍵となるのが「プレゼン力」と言えます。今回は、メンバーを動かすプレゼンテーションのコツを解説します。
1. 具体的未来像と今それが必要な理由を伝える
具体的な未来像を描く
チームの方向性を伝えるプレゼンでは、「頑張ろう」「一致団結しよう」といった曖昧な表現だけでは不十分です。誰が・いつまでに・何を・どうやるのかといった具体的なプレゼンテーションが、必須なのです。
たとえば、「全員で業界トップを目指そう」ではなく、「来年3月までにA商品のシェアを20%に引き上げる」といった明確な数字や期限を示すことで、チームの方向性が具体的に共有されます。
なぜ今それをやるのかを伝える
行動を引き出すには、「なぜ今やるのか」という理由付けが不可欠です。つまり、目的・背景・意義を組み合わせて語る構成が、チームに方向性を伝えるリーダーのプレゼンには欠かせないのです。
「今この行動が必要な理由」を丁寧に伝えることで、メンバーの納得感は高まり、自発的な行動につながります。
2. チームを巻き込むプレゼンテーションにする
双方向性のプレゼンを意識する
方向性を伝えるプレゼンは、命令調ではなく「問いかけ」からスタートするのが効果的です。
例えば、「皆さんはこの1年、どんなことに力を入れたいと感じていますか?」のような質問で始めると、聞き手の参加意識を高め、プレゼンが一方通行にならずにすみます。
メンバーの声をプレゼンに反映する
一方的に方向性を押しつけるのではなく、「〇〇さんの提案も踏まえて〜」といったように、メンバーの意見を取り入れたプレゼンテーションを行うことで、納得感が深まり、行動につながりやすくなるものです。
つまり「共創感」です。これを意識することで、チームの一体感を育むプレゼンになります。
3. 言語と非言語コミュニケーションで説得力を高める
言語コミュニケーションを工夫する
プレゼンの主役は、あくまでも話し手と話す内容にあります。スライドは補足です。そのため、スライドには文字情報を詰め込みすぎず、図やキーワードを中心にまとめることがポイントになります。
話す内容に集中してもらうためにも、視覚的ノイズを排除したスライド作りが不可欠といえます。
非言語コミュニケーションを活用する
そして、プレゼンで方向性を語る際は、「伝える内容」だけでなく、「伝え方」にも説得力が求められます。伝え方には、声の抑揚や間、視線、ジェスチャーの使い方などが含まれます。これらがプレゼンの印象を左右するのです。
特に重要なメッセージの前に「一呼吸おく」だけで、緊張感と説得力が生まれます。リーダーの“本気度”が伝わるプレゼンテーションこそが、メンバーの行動を引き出す力になります。
話し方教室の視点/酒井学院総長の一言
リーダーがチームに方向性を伝えるプレゼンテーションは、「具体的未来像」「チームを巻き込む」「言語・非言語コミュニケーションの工夫」という3つの柱で構成されます。
メンバーを動かす力は、リーダーの伝える内容と伝え方に宿るのです。ですから、リーダーはプレゼン能力を高めなければなりません。自信がない人は、すぐに、訓練を始めてください。
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