話し方教室東京 コラム|スピーチは、民主主義の味方か? 敵か?

デジタルの時代、スピーチが民主主義を脅かしている?

ポリティコ・マガジンでは、デモクラシーの象徴であり繁栄ともなるスピーチが、かえって民主主義を脅かしているのでは、という意見を掲載している。ノースカロライナ大学情報学トゥフェックチー教授は、情報量が実際に民主主義を脅かす可能性があると意見を述べている(2018/09/05)。

以前は、多くの人々が意見をスピーチで伝えることができるようになると、真実が勝者となり、アイデアの戦いがますます激しくなった。スピーチの民主化は、民主主義の繁栄につながると考えられた。

しかしデジタル時代となった現代、スピーチは制限を受けることなく自由に拡散し、一つの真実に対して別の情報が文脈から外れ、言葉が雪崩となって情報があふれている。

私たちの脳は、本能で情報をフィルターにかけ、もっとも明白で単純な情報にショートカットしている。しかし重要な言葉は非難され、真実は嘘のニュースで別の知恵となることもあり、スピーチが民主主義を機能させるものではなくなっているというのだ。

事実を共有し、スピーチの重要性に焦点をあてることで打開を

氏は、事実を共有し重要な問題に集中できる新しい取り組みが必要だと述べている。

不可能と思われがちだが、人は歴史の中で様々な状況を打開してきた。今後スピーチの重要性に焦点を当てることは、革命的な行為になる可能性があると述べている。

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