「初めてでも安心!話し方教室が教える“会議の司会”成功のコツ」(じっくり教養 話し方教室東京)


「今日の会議、司会をお願いできますか?」と突然頼まれると、多くの人が緊張します。普段から人前で話すことに慣れていない人にとっては、会議を仕切るというだけで大きなプレッシャーです。

とはいえ、司会進行は決して特別な才能や経験がなければできないものでもありません。基本的なスキルを意識すれば、初めての人でもなんとか会議の司会を務めること可能になります。

今回は、司会を成功させるための基本ポイントをご紹介します。

1.会議の冒頭で「目的」と「進行スケジュール」を伝える

冒頭で”会議の目的”を明確に伝える

会議の最初に司会者がやるべきことは、目的を明確に伝えることです。

例えば「本日の会議は、新商品の販売戦略を決定することが目的です」と宣言すれば、参加者全員の意識がゴールに向かいます。目的が曖昧だと、議論が広がりすぎて結論が出ないまま終わってしまうことも珍しくはありません。

議題と時間配分も伝える

「今日は三つの議題があります。まずは販売チャネルについて15分、その後プロモーション方法を20分、最後に予算配分を15分で検討します」と伝えると、参加者は時間を意識して発言できます。

進行スケジュールを示すことは、会議全体の効率を高めるために重要なステップです。

2.参加者の発言を引き出しながら適宜要約する

発言しない人に発言を促す

会議では、積極的に発言する人がいる一方で、意見を持っていてもなかなか口に出せない人もいます。そんなとき、司会者が「○○さんのご意見も伺えますか」と一言添えると、場の雰囲気は大きく変わります。

全員が発言できる環境を整えることが、司会者に求められる重要な役割であることも忘れないでください。

長い発言は要点をまとめて伝える

会議中には話が長くなり、結論が見えにくくなることもあります。そんな時、司会者は「今のお話をまとめると、〇〇という理解でよろしいでしょうか」と整理して確認します。

そうすることで、発言者も自分の意見を客観的に把握でき、他の参加者も理解しやすくなります。会議のテンポを保つためにも有効な司会のテクニックといえます。

3.決定事項とアクションプランを明確にして会議を終える

決定事項をはっきりさせる

会議の最後で最も大切なのは、結論を曖昧にしないことです。

司会者が「本日の会議では、販売チャネルをオンライン中心にすることを決定しました」と明確に伝えれば、全員が同じ認識を共有できます。決め事を明確にすることは、会議の信頼性を高める秘訣です。

アクションプランを具体的に示す

「来週までに○○さんが販売資料を作成し、次回の定例会議で確認します」といったように、アクションプランと担当者を具体的に伝えることも欠かせません。

行動と責任者が明確になれば、会議の内容が実際の成果に結びつきます。司会者がここを押さえることで、会議は締まりのあるものとなり、参加者からの信頼も高まるのです。

話し方教室の視点/酒井学院総長の一言

会議の司会を初めて任されると、緊張するのは当然です。

大切なのは、重要なポイントを意識して会議を進めることです。それは、「目的と進行を冒頭で明示する」「参加者全員を巻き込んで発言を整理する」「最後に決定事項とアクションを明示する」この3つです。

もちろん、最初から100点満点!という人はいません。少しずつ向上していくことが大切なのです。そのためには話すトレーニングも必要になるでしょう。スキルをしっかり磨けば、会議司会は、信頼を高める絶好のチャンスと思えるようになります。頑張ってくださいね。

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