会話・雑談力の話し方教室「苦手な相手ともうまく付き合う会話術:対人関係を良好に保つ話し方」(1分間 話し方教室東京)


人間関係において、すべての人と気が合うことはありません。職場やプライベートでも、「この人とはどうも話が合わない」「できれば距離を置きたい」と感じる相手がいるのは自然なことです。

しかし、関わりを避けられない以上、上手に付き合う方法を身につけることが必要です。そこで、今回は、対人関係を改善し、会話のストレスを減らすための実践的な話し方のコツをご紹介します。

1. 「違い」を受け入れてみる

人は自分と違う価値観を持つ相手に対して、つい否定的な感情を抱きがちです。しかし、「価値観の違い=人間関係を広げるチャンス」と捉える視点が大切です。

 「観察者の目」で相手を見てみる

たとえば、「話が長い人」「何かと細かく指摘してくる人」は、単に“嫌な人”と片付けるのではなく、「あの人は細部にまで注意を払える人」と観察者の目で見ることで、感情的な反発も抑えることができます。

相手の行動をジャッジせずに観察する。この視点の転換が、対人ストレスを大きく軽減してくれます。

 「共感」ではなく「共存」を意識

自分とは違う考えに「共感できない」ことはあっても、「その存在を認める」ことは可能です。「なるほど、そういう考え方もあるんですね」と受け止めるだけで、会話の空気が和らぐものです。“対立”を積極的に生み出す必要などないのですから。

2. 聞き上手を目指す

苦手な相手に対しては、話すことよりも“聞く力”を鍛えることが重要です。聞き方が変わると、相手の態度や反応も驚くほど変わります。

3つの基本テクニックを意識

「うなずき」「あいづち」「繰り返し」は、相手に安心感を与え、話しやすい空気をつくります。たとえば、「なるほど」「そうなんですね」と返しながら、「○○だったんですね」と言葉を繰り返すことで、「この人はちゃんと話を聞いてくれている」と相手が感じやすくなります。

沈黙もまた会話

苦手な相手との会話では沈黙が気まずく感じるかもしれませんが、それは相手も同じです。沈黙を言葉で埋めるのもよいのですが、相手の言葉を待つ姿勢も、大切なことです。

3.自分から「自己開示」してみる

信頼関係を築く上で「自己開示」は不可欠です。特に、苦手な相手と打ち解けるには、「先にこちらから少し心を開く」ことが効果的といえます。

弱みを見せてみる

「人見知りで、初対面がちょっと苦手なんです」といった弱みを共有すると、相手は「自分もそうかも」と感じ、警戒心が和らぎます。これは“自分を守るための壁”を、少しだけ下げることで、相手にも安心を与える方法です。

感情を伝えてみる

「ちょっと戸惑っています」「驚きました」と自分の感情を率直に伝えることも、相手との理解を深める会話の技術です。感情を隠すのではなく、適度に共有することで、対話に温度が生まれてきます。

このような“感情の見える化”は、誤解を防ぎ、より深い関係を築くうえでも有効です。

話し方教室の視点/酒井学院総長の一言

苦手な相手との会話は、最初からうまくいくものではありません。しかし、話し方や聞き方に少し工夫を加えるだけで、相手の態度が変わったり、関係性が改善されたりすることはよくあることです。

「どうせ分かり合えない」と決めつける前に、まずは小さな一歩を踏み出してみてください。

誰とでも自然に話せるようになる力は、練習によって必ず身につくものです。そう断言してもかまいません。

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