「話す順番が9割!ビジネスで成果を出す伝え方の基本と実践テクニック」(1分間 話し方教室東京)


〜話し方教室が教える“構成力”の鍛え方〜

社内プレゼン、上司への報告、会議での発言——。ビジネスのあらゆる場面で求められるのが「伝える力」です。しかし、ただ話せば伝わるわけではありません。成果につながる伝え方には、“順番”という見えない技術が深く関わっています。

どんなに中身のある話でも、順番がバラバラでは説得力が失われ、聞き手の理解や共感を得ることはできないのです。

そこで、今回は、「話す順番で成果を上げる」ための実践テクニックをご紹介します。

1. 結論を述べ、大枠から細部へと展開する

ビジネスで成果を出す話し方には、「構造」が欠かせません。聞き手の思考を整理するためには、全体→部分の順番で話すことが鉄則です。

「結論ファースト」で話す

報告・提案・依頼など、ビジネスのあらゆる場面で有効なのが、最初に結論を伝える「結論ファースト」。たとえば、「この施策は実施すべきです」と冒頭で明言することで、話全体の目的がクリアになり、聞き手の集中力が高まります。

「大枠→細部」と展開する

「プロジェクトの全体像→進行状況→個別の課題」といった順番で話すと、相手は安心して話を追えます。これは、報告や説明の質を大きく左右するポイントになります。

2. 時系列・因果関係で話を整理する

人はストーリーを通して情報を理解・記憶します。そこで、「時間の流れ」や「因果関係」を整理して話すことも、成果を上げる伝え方として効果的です。

「過去→現在→未来」パターン

施策や業務の説明では、「過去にどんな課題があったか」「現在どう対応しているか」「今後どう改善するか」という順で話すと、説得力が増します。変化や成長の流れが見えることで、聞き手の納得感も高まります。

「問題→原因→対策」パターン

また、「どんな問題が起きているのか?」「その原因は何か?」「対策は何か?」というプロセスを丁寧に示すことで、説明のロジックに筋が通ります。感情論ではなく、事実と流れに基づいた説明は、聞き手の信頼を得やすくなります。

3. 話し方のテンプレートを活用する

話す順番を整える力を身につけるには、「型=テンプレート」を活用するのもお勧めです。よく知られた型として「SDS」や「三部構成」などがあります。

SDS法(Summary → Details → Summary)

SDS法とは、「要点→詳細→まとめ」の順で構成する話法で、特に短時間で効果的に伝えたいときに有効です。

たとえば新サービスの提案をする場面では、
Summary(要点):「今回は、新しい顧客アンケートの取り方をご提案します」
Details(詳細):「購入直後にアンケートを行うことで、満足度を数値化し、改善スピードを高めます。A社では導入後、再購入率が15%向上しました」
Summary(まとめ):「この方法は、当社でも無理なくやれます。おまけに費用対効果も高く、導入する価値があると考えています」

最初と最後に要点を伝えることで、聞き手の印象に残りやすく、全体がスッキリまとまります。営業トークや社内説明など、多くのビジネスシーンで活用できる実践的テクニックです。

三部構成(導入・展開・結び)

スピーチやプレゼンなど、ある程度のボリュームを持って伝える場面では、「導入→展開→結び」で構成します。これにより聞き手が話の流れを把握しやすくなり、印象に残りやすくもなります。

話し方教室の視点/酒井学院総長の一言

「話し方が上手な人」と「成果を出せる人」の違いは、“順番の設計力”にあります。話す順番を整えることで、内容の質だけでなく、信頼感・納得感・説得力のすべてが高まります。

ビジネスで成果を上げたいなら、まずはこの「順番のテクニック」を磨いてください。あなたの伝える力は確実にアップするはずです。

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