「伝えたいことが伝わる話し方の基本」(1分間 話し方教室東京)


~話し方教室が教える!わかりやすく伝える技術~

ビジネスでも日常でも、「自分の考えをうまく伝えたい」と感じる場面は多くあります。ところが実際には、「話が長くなる」「何を言いたいのか分からないと言われる」「伝えたつもりが伝わっていなかった」といった悩みを抱える人が少なくありません。

「伝える」と「伝わる」は似て非なるもの。本学・話し方教室では、相手の理解と納得を得る「伝わる話し方」を身につけることが大切だと教えています。

今回は、「伝えたいことがきちんと伝わる話し方の基本」をご紹介します。

1. 話の“順番”を整えて伝える

話が伝わらない最大の原因は、「話の順番」にあります。思いつきで話すのではなく、論理的な順序を意識することで、聞き手にとって格段に理解しやすい内容になります。

結論ファーストで伝える

「何が言いたいのか分からない」と言われる人の多くは、前置きが長く、重要な部分が最後になる傾向があります。これを避けるためには、まず結論から話す「トップダウン方式」を心がけましょう。

たとえば、「今日の会議では〇〇を決めます」と冒頭で明言することで、聞き手の意識が話の本筋に集中するようになります。

三部構成で伝える

話の流れを整理するためには、「導入・展開・結び」の三部構成を意識すると効果的です。これは、演説や物語などで用いられてきた基本的構成で、誰にでもなじみやすく、聞き手にも理解されやすいものです。

たとえば、伝えたい内容があるときは、まず「導入」でテーマや背景を簡潔に伝え、次に「展開」で詳しい説明や考えを述べます。そして最後に「結び」で話をまとめて締めくくることで、聞き手は全体像をつかみやすくなります。

このように話を3つのパートに分けて構成するだけでも、話の流れが明確になり、「何が言いたいのか」が格段に伝わりやすくなります。

2. 的確な“言葉選び”で伝える

「話す内容は正しいのに、相手が誤解してしまう」というケースは、言葉の選び方に原因があることが少なくありません。そこで言葉の精度を高めるトレーニングが重要です。

抽象語ではなく具体語で伝える

たとえば「早めに」「しっかりと」「なるべく」などの抽象的な表現は、人によって解釈が異なります。「今日中に17時までに報告してください」のように、具体的な時刻や行動を伝えることで、誤解や曖昧さを防ぐことができます。

相手に応じた言葉選びで伝える

業界用語や専門的な略語は、相手にとってわかりづらくなる原因になります。特に異業種間での会話や、部下とのコミュニケーションでは、「噛み砕いた説明」を心がける必要があります。

相手の知識レベルに応じた表現を使うことは、伝わる話し方として極めて大事です。

3. “聞き手視点”で伝える

いくら論理的で丁寧な言葉を使っても、「相手のことを考えていない話し方」では、伝わりません。伝わる話し方には、「聞き手に寄り添う姿勢」が欠かせません。

相手の関心や状況に合わせて伝える

相手が何を知りたいのか、何に困っているのかを考えて話すことで、共感や納得を得やすくなります。たとえば営業トークでも、「商品のスペック」ばかり話すのではなく、「その人がどんな課題を抱えているか」に合わせて話すことが、伝わる会話につながります。

相手の反応を見ながら伝える

一方的に話し続けると、相手がついてこられなくなることがあります。適宜「ここまでで質問はありますか?」「何か理解しずらい点はありませんでしたか?」と問いかけることで、対話のリズムが生まれ、聞き手の理解度も確認できます。

「伝わる話し方」は、常にキャッチボールを意識した会話であることが基本です。

話し方教室の視点/酒井学院総長の一言

上述しましたように、「話の順番」「言葉選び」「聞き手視点」という3つの基本を意識することで、伝えたいことがしっかりと伝わるようになります。

「うまく話せない」と悩んでいる人は、まずは3つの基本から見直してみてください。そして、もし単独では難しいと思ったら、本学の講座で実践的なトレーニングを受けられることをお勧めします。それが一番早く習得できる方法だと思っています。

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