「話し方教室で学ぶ“聞く力”の鍛え方:傾聴力を高める基本中の基本」(1分間 話し方教室東京)
「話す力」と同じくらい、いやそれ以上に重要なのが「聞く力=傾聴力」です。ビジネスシーンでもリーダーシップでも、そして日常の人間関係でも、「どれだけ相手の話を真剣に“聴いているか”」が信頼の土台になります。
しかし、実際の会話では——
「聞いているつもりでも、話がすれ違ってしまう」「途中で話を遮ってしまう」「結局、自分の話に持っていってしまう」
——そんな経験はありませんか?
今回は、傾聴力を高める“基本中の基本”をご紹介します。今日から実践できる内容ですので、ぜひご活用ください。
1. 耳で聞く、身体で聞く姿勢を整える
傾聴の第一歩は、相手に“関心を持つこと”から始まります。単に耳で聞くだけでなく、「あなたの話をちゃんと聞いていますよ」という姿勢を態度で示すことが、相手との信頼を築く鍵となります。
アイコンタクトと相づち
傾聴の基本は、目を見てうなずき、相づちを打つこと。たとえば、「なるほど」「大変でしたね」「それでどうなったんですか?」などの相づちは、共感を伝えるシグナルとなり、会話を深める力を持っています。
手を止め、顔をあげる
話している相手の前でスマホを見たり、資料をいじったりする行為は、「聞く気がない」と受け取られがちです。傾聴を実践する際は、まずは手を止め、顔を上げて、相手に意識を集中させることが大切です。
2. 話を遮らずに最後まで聞く
相手が話している途中に割り込んでしまうと、それだけで関係性にひびが入りかねません。「まず最後まで聞く」という姿勢を徹底することで、相手の安心感と満足感を引き出せます。
自分の話はひと呼吸おいてから
すぐに自分の話をしたり、反論したくなる気持ちは分かりますが、まずは「そう思われたんですね」「なるほど」と一度受け止めることが重要です。これにより、会話の空気が柔らかくなり、建設的な対話へとつながります。
沈黙もメッセージの一部
沈黙が生まれるとつい埋めたくなるものですが、実はその“間”には、相手の思考や感情が詰まっています。本学話し方教室では、「沈黙も相手のメッセージの一部」と捉え、焦らずに待つことが大切と教えています。
3. 言葉を受け止め、そして返す
ただ聞くだけでなく、聞いた内容を“返す”ことができると、傾聴の質は格段に高まります。リフレクションや要約といった技術を活用することで、双方向のやりとりを促進できます。
リフレクションで共感を示す
「最近、部下との関係がうまくいかなくて…」という話には、「部下との関係でお困りなんですね」と返す。こうした“言い換え返し”は、共感と理解を伝えるための強力なツールになります。
話を要約して確認する
相手の話が長くなったときには、「つまり、〇〇ということですね」と要約して返すと、相手も自分の考えを整理しやすくなります。これは、ビジネスの場で特に重宝される傾聴技術の一つです。
話し方教室の視点/酒井学院総長の一言
傾聴力は、生まれ持ったセンスではなく「誰でも鍛えられるスキル」です。まずは、姿勢を整えることから始めてみてください。
そして、その次は、紹介したスキルを試してください。そうするだけでも、あなたのコミュニケーションは確実に変わっていくはずです。
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